全国硬筆コンクール
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平成19年10月21日(日)毎日新聞東京本社にて表彰式・展覧会を開催いたしました。

●来賓挨拶●


中央審査員 渡辺富美雄先生のご挨拶
 
  皆さん、おめでとうございます。

 この大会は23回になりますが、それは23年間続けてきたということです。今年度は約3万7千人の中から選ばれた皆さんがここにいらっしゃいます。では、23年間の中でどれくらいの方が参加されたかといいますと、約120万人という大変な数字になるのです。すごいですね。

 私も、長年見させて頂いているのですが、皆さん大変上手になりましたね。文字を書く時には、「字を書くんだぞ」「相手に読んで欲しい」という気持ちで書いているから、心のこもった良い文字が書けるのだと思います。

 最近ではパソコンやワープロ等、キーを押せば文字が書ける便利な時代です。素晴らしい事ですね。しかしその反面、ペン字や筆で文字を書く人口が減っているという事をよく聞きます。キーを打った方が早いのは事実ですが、それは大人の世界の話です。皆さんの世界ではありません。それを全ての人の事のように言っているのはおかしいなと思うのです。

 皆さんのように一字一字心を込めて、相手に読んでもらいたいと思って書くのは大切な文化なのです。それが文字文化なのです。

 日本は「文化交流をしよう、しよう」と言いますが、文字の事はあまり言いません。ここにいる皆さんが立派な文字を書いてくれて、文字文化を伝えてくれているのは大変嬉しく素晴らしい事です。外国の方は日本の文字は難しくて書けない、とよく言います。でも一生懸命読み書きして学校に来たり、観光に来たりしているのです。皆さんは、日本の文字を伝える元となってくれています。大変素晴らしいですね。

 先程、先生方ともお話したのですが、皆さんが書いてくれるコメントが変わってきたなと感じています。ここにいる2年生の小谷君は良い事を書いています。「あさがおの花が・・・」という課題なのですが、この「花」という文字を書く時に、一画目の場所を間違えるとバランスがくずれ、違う花になってしまうというのです。その通りですね。一画目を下から書いたらのその下にくる「化」の部分がつぶれてしまうでしょう。先生方もあまりこういう事は言わないのではないでしょうか。この発見はすごい事だと思います。

 また、6年生の徳森さんはこう書いています。鉛筆の持ち方で、横の線は親指が、縦の線は人差し指が、ハネは中指が決めるという事です。どういう事かというと、この3本の指で正しく鉛筆を持つ事が大切なのだという事なのです。書道の先生の中で、こう言う人はあまりいないでしょう。私自身もお箸の持ち方を例にとってこの持ち方が正しいという説明はしますが、こういったことは言わなかったです。大発見をしましたね。

 人はある物事に集中して取り組まないと完成しません。今日、私はとても感動しました。他のどこかでこういう会があればぜひ、今日の事を伝えたいと思います。

 書の大会はたくさんありますが、硬筆だけの大会というのはあまりありません。ぜひ続けて出品して下さいね。続けて学ぶ事で上手になるのです。そして、来年もぜひ皆さんの作品を見せて下さい。楽しみにしています。

 本日はおめでとうございました。